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今週は、あらゆる決済チャネルに共通して適用される義務を伴う一つのニュースに注目が集まった。EUの消費者保護当局は、ゲーム内通貨の販売方法に対する監視を強化した。一方、ゲーム業界団体は当局の法的根拠に異議を唱え、独自の自主基準を提示した。アプリ外販売を構築するパブリッシャーにとっては、最終的な法的決着以上に、実務上の基準がどこに定着するかが重要となる。
EU消費者当局、ゲーム内通貨の販売を一斉調査 業界団体は法的根拠に反論
欧州委員会が調整するEUの消費者保護協力ネットワーク(CPCネットワーク)は、ゲーム内仮想通貨の販売と運用を巡り、ゲーム会社11社に対する協調的な執行措置を開始した。
対象企業には、King、Supercell、Mojang、Riot Games、Activision Blizzard、Ubisoft、Crytek、InnoGames、Plarium Europe、PLR Worldwide Salesなどが含まれる。
CPCネットワークは2026年9月30日に公表した共同声明で、2025年3月に法的拘束力のない「ゲーム内通貨に関する主要原則」を示した後も、多くの企業が実質的な変更を行っていないと指摘した。
当局は、ルートボックスなど報酬内容が変動する仕組み、利用者の判断を不当に誘導する「ダークパターン」、子どもに直接購入を促す行為などを問題視している。
同日、Video Games Europeと欧州ゲーム開発者連盟は当局の見解に反論した。ゲーム内通貨を「価値のデジタル表現」と分類することに異議を唱え、オンラインゲーム「RuneScape」のゲーム内通貨を巡る欧州司法裁判所の判断を根拠として挙げた。
両団体は、法的な不確実性が解消されることを条件に、6項目の自主的な取り組みを提示した。内容には、現実の通貨による価格表示の明確化、撤回権を放棄した場合でも完全に未使用の通貨パックを48時間以内であれば返金する仕組み、購入済みコンテンツを削除する際の30日前通知、子どもの保護措置などが含まれる。
注目点
今回の規制上の論点は、ゲーム内通貨の価格表示、パッケージ構成、返金、販売促進の方法に関わる。これらの義務はアプリストア内の販売だけでなく、パブリッシャーが運営するウェブショップやチャージサイトにも適用される可能性がある。
業界団体が提示した6項目は、アプリ外でゲーム内通貨を販売する際の実務的な設計基準として活用できる。通貨パックの近くに現実の通貨による価格を表示すること、未使用分を返金できる導線を整えること、未成年者による購入を防ぐ仕組みを設けることは、法的分類の結論にかかわらず検討すべき要件となる。
- mobilegamer.biz2026年10月1日
- 欧州委員会2026年9月30日
- Video Games Europe2026年9月30日
まとめ
今週の動きから、ゲーム内通貨に関する消費者保護上の基準が、法的分類の決着を待たずに具体化しつつあることが分かる。価格表示の透明性、返金対応の期限、未成年者による購入の管理が、実務上の共通基準になり始めている。
アプリ外決済を運営または計画するパブリッシャーは、業界団体が示した自主基準を、今から実装すべき要件として捉える必要がある。
tokenzが販売事業者(マーチャント・オブ・レコード、MoR)として注目するのは、自社チャネルでは価格表示、返金、年齢確認を設計段階から管理しやすい点となる。MoRを活用することで、DTCの拡大に伴う消費者保護、返金、税務上の一定の責任と運用負担をMoR側で担い、パブリッシャーの負担を軽減できる。
